ネタ小説

□軟弱体質少女
2ページ/3ページ




「あんた生意気なのよ!!」「あの子は一生懸命マネージャーしてんの。レギュラー目当てであの子を傷付けないで!!!!」
「……………」


誰の事言ってるんだろう?  
廊下で声を掛けられいきなり怒られた。心配される事はあっても怒られたのはあまりないからなんか新鮮。ボーッと考えていたらもっと怒ってきてなんか凄いなって思う。
自分の感情をあんなに剥き出しにしたら、私心臓止まっちゃうもん。


「なにしてやがる?」
「跡部様!!」
「これは…」


誰だろうこの人?
お人形さんみたいな綺麗な顔立ちだ。後ろの人おっきいなぁ。


「あ〜ん?お前がうちのマネージャーをイジメてんのか?」
「え?」
「あいつは俺様にとって大事な奴だ。傷付けるんなら俺はお前を許さねぇ。覚悟はあんのか?」


怒っても綺麗。背後に花が見えるのは気のせいかな?こんな綺麗な人、間近で見たら心臓が持たない。
嗚呼…心音が煩い。


「おいっ聞いてんのか!!」  
「(ビクッ)……っ!!」


急に大きくなった声に心臓が激しく揺れる。目眩と吐き気に押され、私の意識は途絶えた。


バタッ




「あ?」
「え?」


目の前でいきなり倒れた女。驚きつつも肩を揺らし意識を確かめるが反応はない。


「ちっ、樺地」
「ウスッ」


樺地に担がせ保健室へ。
保健医は留守でベットに寝かせる。青白い顔で眠る女に頭を悩ませていた。
直接ではないがマネージャーをイジメている奴がいると耳に入り、あいつに問い詰めても「大丈夫だから」と笑うだけで話さない。
苛立ちでいた所に元凶を見つけ、止めさせようと声を上げれば倒れやがった。

本当にこいつがやったのか?

疑問に思いつつ、俺は保健室から出た。




「……あれ?……」


目が覚めればそこは馴染み深い保健室。どうして此処に?あ、私倒れたんだ。
誰が運んでくれたんだろう?優しい人だな。
中学の時だったらそのまま放置されてたもんね。


「私この学校に入学して良かった」


きっと此処なら友達出来るよね?




次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ