銀
□罪のかほり
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消して消して、見ない。聞かない。
あなたの側にいることが罪ならば、喜んで受け入れる。
ひとりにしないで。
そばに居て。
離さないで。
どんな罰も罪も、受け入れる覚悟はとうに出来てるから。
罪のかほり
「晋助〜?あれ?居ないのかな…。」
朝、ふと目が覚めると隣にいつも居るはずの存在がない事に気づく…。
キョロキョロと辺りを見渡すが、それらしい気配も姿すらない。
寝衣のまま、屋敷中を探す。
執務室、座敷、奥座敷、ありとあらゆる場所を探した。
「あとは……あそこだけ。」
着替えを済ませ、万斉に出かけることを伝え目的の場所へ急ぐ。