□俺は今日も待てをする
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ずっと、ずっと待ってたよ…?

寂しかった──

悲しかった────



苦しかったんだ…───




オレは今日も待てをする




"浮気なんてしないから、オレと付き合おうよ。長谷川さん"

ふわふわしてて、柔らかい銀髪
死んだような淀んだ瞳じゃなくて、真剣な眼差し
暖かいような冷たいような不思議な体温
抱きしめられたからこそ分かる逞しい肉体と力強い腕

普段の彼であれば想像し得ないだろう。

急な告白を受けた俺は、呑気にそんな事を考えていた。
でも、ドキドキと鼓動は高鳴っていて

あぁ…俺、銀さんが好きなんだ。と思った

その時のドキドキが、ただただ動揺していて落ち着かなかったからなのか、好きと言う感情を自覚したからなのかは今となっては分からない。



俺の前には、俺を好きだと言ってくれた人は居ないのだから…



涙は出ない

怒りも、悲しみもしない

全ての感情を押し殺し、心の箱に詰め鍵を何重にも掛けた。

残ったものは『 無 』

あるようで無い感情
何も思わないし感じない
これは、人から見たら愛情が冷めていると見えるのだろうか…?




もう疲れた…




銀さん…─俺は犬じゃない人間だよ?


お座りは出来ても、待てをずっと出来るほど利口でも我慢強くもないんだよ?


気付いてた?

俺ね?

最近、銀さんの前で笑えなくなってたんだよ?
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