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□『Season Of Change/アスBD編』
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「ねぇ、あれ、あの人って…」
「え?きゃあッ、SEEDの!?」
「だよね」
平日のお昼時、一番暇な時間帯に差し掛かった路面店の一角、女性店員達は声を潜めてその男性客を見た。
変装のつもりなんだろう眼鏡を掛けていても隠せない大きな紫の瞳に、サラサラの栗色の髪は間違いなく。
「絶対そうだよ」
「キラ・ヤマトだ。嘘ぉ、ホントに可愛い!」
20歳を過ぎた男にその表現は間違っているかもしれないけれど、それ以外に言いようがない。
彼は、キョロキョロと店内を物色しては、う〜んと考え込む仕草をする。どうやら何かを探しているようだ。
「声、掛けて来よう」
「ずるい、私がッ」
「ちょっと、私だって!」
そんなやりとりで揉めてる内に。
「何か、お探しですか?」
一番若い新人の店員が、声を掛けた。