†メルマガBN†
□『君に、届かない』
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墜ちていく、僕の砕いた赤い機体。
乗っているのは、僕の大好きな人。
唯一、僕と君を繋ぐ通信機から、瞬間、君が息を呑んだのが伝わった。
そして、すぐにそれは、―――プツンと切れて。
君なら大丈夫。そう思ったけれど、本当は怖かった。
戦場を移動しながら、意識はずっと、君を落とした宙域をさ迷って。
解らなかった。僕と違う道を選んだ君の気持ちが。
悔しくて、ほんのちょっとだけ許せなかったのかもしれない。
僕を信じてくれなかった君も、否定した君も…。
ちょっとだけ、だから僕も君を否定した。
でもね、忘れないで?
僕に必要なのは、こんな力じゃない。カガリでもない。
―――――君なんだよ?
僕が欲しいのは、僕が求めてるのは、いつだって君だけなのに…。
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