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□『メリクリ/出会い編』
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「みみかして!」
そう手を引っ張っぱると、お母さんは何?…とぼくに耳を貸してくれる。
「ねぇねぇ、すっごくきれいなこだよね?」
笑った顔が、すごく綺麗と思ったからそう言ったのに、お母さんは何だかキョトンと目を丸くして何度か瞬きする。
深い藍色の肩まである髪の毛が、柔らかな風にサラサラなびいて。本当に綺麗で…。
ぼくを見る青碧の瞳は、すごく優しく笑ってて。
「もうこの子は…、ほら、名前でしょ?」
頭の上からした、呆れた様なお母さんの声に。
「…あっ、…ぼくね、キラ」
慌てて答えたぼくに、その子はまたニコッと笑って右の手を差し出して。
「よろしくね、…キラ?」
それにどう答えたらいいのか解らなくて。差し出された右の掌をジッと見つめてると、その子は少し困ったような顔をした。
「ごめんなさいね、アスラン君。ほらキラ、貴方も右手出して!」
言われた通り、右手を出して首を傾げると目の前まで来たアスランにその手をギュッと取られた。