企画

□綺羅星
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高杉の隠れ家となっている家にある縁側にきた土方は目の前の光景に少々困惑した。

「短冊って…、お前その歳で七夕なんてやるのか?」

目の前にある小さな庭の真ん中には、その庭の大きさには合わないほどの大きな竹があった。

「これか?ヅラの奴が無理やり持ってきたんだよ。ついでだし、ほら、おめぇも書け」

無理やりとは言っているが、迷惑そうな表情はなに一つしていない。
やはり、祭好きの高杉のことだ。口には出さないが内心は楽しんでいるんだろう。
土方も素直に高杉から手渡された短冊を受け取りそれぞれ書き始めた。



「書いたか?」

「あ?あーうん。」


「どれ……?」

先にとっとと書き終え笹の葉に結んだ高杉は、やっと書き終わった土方の元へ近づいた。

「随分書いたな…」

そこには何種類かの俳句がしたためてあった。もともと趣味が俳句をよむことっだたのだ。それを考えると何とも土方らしくて自然に笑みがこぼれる。自分でも満足だったのか、どうだと言わんばかりの笑みで土方はタバコをふかしていた。

しかし何枚かある短冊の中とは別に分けられている短冊が一枚あった。
その短冊も当然結ぶものだと思い、高杉は手を伸ばしたその時だった。

「なっ!?これはいい!!///」

さっきまでの満足気な笑みはどこへ行ったのか、突然顔を真っ赤に染めて高杉が手にしようとしていた短冊を慌てて取った。

「それも結ぶんじゃねぇのかよ?」

「結ぶ…けど、自分でやるから…っ」

よほど見られるとまずいものを書いたのだろうか、高杉は少しちゃかしてみた。

「は〜ん。分かった、俺のこと書いたんだろ?」

「っ!?〜っ///違う!!」

土方のあまりの分かりやすい態度に思わず笑った。

「ククっ、とりあえず全部結んじまって酒でも飲むか?」

話しをそらされて安心したのか土方はほっとした顔で頷いた。



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