あまつき

□私はまだ、気付かぬふりを…
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鈍感な貴方はきっと気付いていないんでしょうね。


「さあ、今日は何で勝負しましょう?」


貴方が私に好意を抱いてくれたずっと前から


「…将棋以外なら何でもいいよ」


私が貴方を『愛してる』ことに―――――


「ふふっ、白緑さんは本当将棋下手ですもんね?」


「っ!うるさいよっ!!」


私の言葉一つでこんなにも表情を変える貴方が可愛らしくて、ついつい茶化したり意地悪してみたくなってしまうなんて大人げないことは分かっています。

けれど、そうしてまでも私は貴方の色んな表情が見たいんです。

貴方の笑った顔も、怒った顔も、させたくはありませんが泣きそうな顔も…全てそうさせているのが私だと思うと、とても貴方を愛おしく感じるのですよ?


「白緑さん?」


何も喋らなくなった彼をを心配に思い顔を覗き込もうとすると、今度は顔を背けてしまった。


「っ……」




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