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□雨の日、君と二人で
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ピヨ彦堂で店番をしていたら、
突然雨が降ってきた。


「梅雨明けしたと思ったんだけどなー…」


まぁ、雨が降っても降らなくても、
お客さんなんて来ないんだけど。
あ、でも洗濯物が乾かないのは嫌かも。

そんなことを考えながら、読んでいた雑誌を閉じる。


「…もう閉めようかな」


お昼くらいからずっと座ってたけど、一人もお客さんは来なかった。
閉店時間まで30分くらいだし、雨まで降ってきたらもう誰も来ないよね。

そう思って、人形を中に入れようと外に出た。すると、


「あれー?ピヨ彦さんじゃないですか」

「サヤカちゃん!どうしたの、店に用事?」

「ちょっと寄ってみたんですけど…、お店もう終わりですか?」

「大丈夫だよ。中、入る?」

「ハイ!」


向こうの電柱にドス黒いモコモコが見えたけど、構わずに店に入った。


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