NOVEL

□Little Busters! -The Battle Kingdom-
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「最近、ぬるいと思わないか?」 とある朝、恭介が開口一番そう言い放った。
「何言ってるんだ、お味噌汁はまだアツアツだぞ」
鈴が味噌汁をすすりながらつっこむ。 「誰も味噌汁がぬるいなんて言ってねぇ。俺は、バトルランキングがぬるいと言ったんだ」
もはや鈴は微塵程の興味すら無くなったのか、自分の食事に集中していた。他の面子も例外では無く、恭介の話に耳も傾けてない。ただ真人だけは「うぉぉぉぉ! 今日の朝飯はたんぱく質が少ねぇ!」と嘆いていた。
「お前ら、人の話を聞けぇ!」
「まぁまぁ、でも一体どうしたのさ? バトルランキングがぬるいって」
僕がなだめても恭介はまだ、腑に落ちないようだった。
「最近、バトルランキングがマンネリ化してると思わないか?」
「は?」
「俺は日常に新しい刺激を求めて、バトルランキングを提案したんだ。なのに何だ! あんな湿気たバトルしやがって、武器が鰻パイやら黒ひげとはどういう事だ!」「えぇ!? くだらない物が良いって言ったのは恭介じゃないか」
恭介が就活から帰ってきた日、恭介は自らそう言ったはずだ。
「あぁ言ったさ、言ったよ! でも鰻パイ、は無いだろう!」
……恭介的には鰻パイは甚だ遺憾だったらしい。でも、たしかに最初は面白くやっていたが最近では飽きてきた感じがする。 「よって、本日から、殺傷能力がある武器を使用可能とする」
「えぇ!? ダメだよ恭介!学生としてその一線をこえちゃ!」
「まあ、それは冗談だ。だがな、本日より、更に攻撃的且つくだらない武器を解禁する!」
「更に攻撃的且つくだらない武器って何さ?」
今まででもその条件は満たしてきたと思う。それの上を行く武器って……。 「百聞は一見に如かずだ。早速、ランキング3位の理樹と2位の真人でバトルしてもらう」
その言葉を聞いた真人はたんぱく質の悲しみから解き放たれたのか、眼光をギラギラさせていた。 「ほぉ、俺様の筋肉を躍動させる舞台が朝から用意されてるとは、良いじゃねぇか……」
「きょ恭介! 真人になんか勝てるわけ無いよ!」
真人と僕では明らかに体格差の関係上、勝つのはとても難しい。「だからこその新ルールだ理樹、この闘いに勝利してみせろ」
「はぁぁ……」
「じゃあ行くぞ。バトル、スタート!」


━━BATTLE START!━━━
野次馬から次々と武器が投げ込まれる!
真人は『バネ式肩叩き付き孫の手』を手に取った。 真人 「ふっ、上等だぜ」
理樹は『ハバネロソース』を手に取った。
理樹 「何故だろう、勝てる気がしてきた……」

LEADY FAIGHT!

真人はバネ式肩叩きで理樹を叩いた!
理樹に0ダメージ!
理樹 「あれ、気持ち良い……」真人 「そんなバカなぁぁ!」

理樹の攻撃。
理樹はハバネロソースを塗りたくった。
真人に90ダメージ!
真人 「ギャアアァァ!」 真人の肌は炎症になった。

真人の攻撃。
真人はバネ式肩叩きで理樹を叩いた。
理樹に0ダメージ!
真人は炎症を起こしている。真人に90ダメージ!

理樹の攻撃。
理樹はハバネロソースを塗りたくった。
真人に90ダメージ!
真人に90ダメージ!
真人に90ダメージ!

真人の攻撃。
真人は孫の手で理樹の背中を掻いた。
理樹に0ダメージ!
理樹 「ありがとう、真人気持ち良いよ」
真人 「のぉぉぉん!」

理樹の攻撃。
理樹はハバネロソースを塗りたくった。
真人に90ダメージ!
真人に90ダメージ!
真人に90ダメージ!

真人 「ば、ばかなっ」
━━真人を倒した!

理樹「や、やった! 真人に勝った!」

━━━━━━━━━━━━
「これが進化を遂げた新しいバトルランキングだ!」「大して変わってないだろバカ」
鈴はそういうけど確かにハバネロソースを使った戦いは今までより新鮮な物だった。
「さあ、これからは戦いの日々になるぜ!」
 

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