短編

□制作中
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「何だ…これは…ッ!?」

アッシュは愕然とした後、眼を疑った
部屋は得に変わりはない…ただ一人を除いては
一角に置かれたベットの上に朱は腰掛けていた

「レプ…リカ…」

しかし、誰が見ても不自然な彼の様子
眼は虚ろで真っ直ぐと前だけを見たまま全く動きを見せない
それどころか、まるで人形のように何にも反応さえ示さない

「……これは…どういう事だっ!」

アッシュは振り返るとジェイドの胸倉を掴み掛かる

「見ての通りです…」

「あいつに!…レプリカに何が起きてやがる!?」

掴んだ手をそのままにアッシュは脅すように問い掛ける
いつもより真剣な表情のままジェイドは答える

「解りません。ただ、これだけは言えます…もう彼はルークではない」

「何ッ!?」

「感情は疎か…記憶も感覚も精神も全て失っています。これでは人形と何ら変わりはありません」

―――人形……?

握られていた拳が力無く下がる
眼を見開いたまま固まるアッシュをジェイドは背を向けて歩き出すと扉の前で立ち止まった

「…ベルケンドに滞在してからすでに三日経過しています。しかし、私達には時間がない。」

「………………」

アッシュは何となくこの次に言う言葉を理解し、唇を噛み締める
背を向けたままジェイドは続けた

「もし……ルークが後一週間の間に元に戻らなかった時は…――」





ルークを置いていきます―――





頭の中でその言葉だけが何度も繰り返された


 
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