黄泉帰り
□弐話
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部屋に戻りセレルからの第一声
「貴方は、私のために死ねる?」
・・・は?douiukoto?
「ワタシコトバワカリマセン」
と、言ってみた。
ブン!!
近くにあったモップの手に持つ方で殴られました。
「まぁ、一応話だけは、しておいてあげる。」
黙って聞くことにして、セレルの正面の椅子に座った。
「理事長からの依頼を受けたの。例の悪霊退治の方ね。そこで、私達が行くことになったからそのための準備をしないといけないわけ。でも、貴方はどうみても戦闘向きのタイプには見えないから、盾ぐらいにしか使えないのよね」
ようやく話しが見えた。つまり殴れないなら、殴られろ。と言うわけだな。
「その悪霊とやらは、俺が囮になっていればカタがつくんだよな?」
「・・・正直、わからないわ。悪霊にもランクがあって今回はランクBなのよ」
「ランクは何段階の中で?」
「C〜Sの四段階よ」
「真ん中なのか。でも一応自信があったから引き受けたんだよな?」
「自信なんてないわよ。初めての実戦だもの。でも、やらなくちゃいけないから・・・」
とても深刻そうな顔で言っているため、ちゃかす気にもならなかった。
・・・OK、わかった。
「安心しろ。もしダメでもセレルが逃げられる時間ぐらい稼いで見せるさ。」
精一杯の虚勢を張った。やっぱりなんだかんだ言っても、女の子が悲しそうな顔するのは、嫌だもんな。
「頼りないわ。」
さいですか・・・。
「ま、詳しい話しは明日の朝理事長から聞かないとわからないけどね。」