短編

□ソーダ味の夏
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「テルりん。」

「うるさい」

「テルテル」

「黙れ」

「サエテル」

「いい加減にしろ!!」




ソーダ味の

(溶けかけのアイスとくだらない独り言)



「てるりん何怒ってるの?カルシウム不足?いやん、怖い。」

全く最近の子は怒りっぽいんだから、と冗談っぽくいってみる。
当のテルりんは怒る気にもなれないのか黙って机に向かったまま。
なんだ、つまらねえの。

「なーテルりん。勉強って楽しい?」

さっきコンビニで買ってきたソーダ味のアイスを口に突っ込む。
冷たい感触が口内を犯して気持ちいい。
なんだかエロいと思ったのは俺だけじゃないよな?

「なーテルりん。コーラとソーダどっちのが好き?」

ちなみに俺は断然ソーダ。
コーラはあんま好きじゃない。

「なーテルりん。黒執事とハヤテのごとくだったらどっちが本物の執事アニメだと思う?」

ちなみに俺はアニメ派ってゆうよりもゲーム派。
そしてあえて言うのならば、黒執事とハヤテは全くの比べる対象じゃないと思う。

「なーテルりん。夏休み好き?」

ちなみに俺は嫌い。
宿題やらないだけでどれだけ成績下がるか知ってますか?

「なーテルりん。宿題どんな感じ?」

ちなみに俺は何にも手をつけていない。
いいんだ。明日がんばるから。

「なーテルりん。」

「いい加減しつこい。ちょっとは黙ってろ」

ああ、やっと反応返してくれた。
はは、っと小さく笑いながら溶けてきたアイスを舐め上げる。そういえば確か今日は。


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