O/P

□caress
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目が覚めて、真っ白な天井を見据えた。     (…?)



朝日が顔に当たり空っぽの頭がはっきりしてくる。    (朝…?)





「…んん。」     (布団暖かい…出たくない。)





まだ起きたくなくて、ゆっくり寝返りを打とうとした。

その時、





「…?」





腰に回っている腕に気が付いた。     (…ナニコレ…?)



一体誰の腕なのか、顔だけ向けて直ぐに解り、昨夜の事を思い出す。     (…あ…!!!)





「…!」     (そうだ昨日…「よぉ、来てやったぜ?」)





思い出すだけでも顔が火照る。腹いせに彼の腕をぺしぺし叩いてやった。     (この腕離せ…!!)





「…う。」





まだ眠っているようだ。静かな寝息だけが聞こえてくる。     (寝顔…あとで写真撮ってやる…。)



というか、その寝息が首筋に当たりくすぐったい。



身を捩って腕から逃れようとしても逆に腕の力が強くなり、余計密着してしまった。  (…!?これワザと…?)





「起き…いや…起きずに離して…。」





自分にとって一番都合のいい願いを言ってみる。     (無理だろうけど…。)



ふと、腕の力が緩んだので、これは好都合と思い抜け出そうとすると、     (お、ラッキー……!!?)



直ぐにさっき以上の力で引き寄せて、
首筋に妙な感覚。     





「ひぁっ…!!」





嫌な予感と共に後ろを振り向いてみると。







「…そりゃあ、都合が良すぎねぇか…?」







妖しい笑みを浮かべて人の首筋に唇を這わせている彼がいましたとさ。





(ん…な…(朝からうるせぇ)










caress…愛撫
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