Q/MA
□ヴァレンティヌス
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「はい。」
「…は?」
「…いいから。はい。」
「……ま、さか、もしかせぇへんでも……チョコ?」
「もしかしなくてもチョコレートですー。」
「え、ほんまに?これドッキリやないやろな?」
「違います…ってカメラ探さないでくださいよ!!…本当にありませんから。」
「じゃあ…もらっても、ええ?」
「あ、はい。…どうぞ。」
「…おお、きに。」
「………」
「………」
「…じゃあ、私はこれで」
「…あ、ちょ、待って」
「な」
きっと私は何って聞こうとした。
でも無理だった。
「…!!?!?!!!?」
「…甘。」
甘すぎて糖尿病になってまうー。
そうぼやきながら手を振って
「ごちそーさん。」
頭が混乱してて何が何だか解らない。けど。
何か悔しい。
きっと真っ赤な自分の顔を無視しながら一気に叫んでみる。
「……わ、わた、私の初めてを 返してぇぇ!!!!」
(なんや、初めてやったんか。…やっぱ、甘いなぁ)