Driving School!!
□入校手続き偏
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部屋で待っていると、すぐにスーツ姿の教官が入ってきた。
「お待たせしちゃってゴメンねー。あ、教官の千石です。ヨロシク」
黒の細身のスーツに、青の細いストライプのシャツ。
タイは不二さんと同じものだから、どうやらこれは指定らしい。
髪はワックスでセットされているが、明るい色合いのそれは街中モデルにいそうな若者ってかんじ。
そしてやっぱりイケメンだ。
「じゃあまずは視力検査からね。コンタクトとか使ってる?」
「はい」
「うん、じゃあまずココに座ってもらって。あ、そこに顎のせてね」
眼科にある検査機みたいな物のを使って行い、視力検査はすぐに終わった。
「ハイ、合格です。問題ナシ、と。」
検査結果を書類に記入し終わると、ペンをくるくる回しながら少し考えた様子でウーンと頭を傾けた。
「適正試験って普通、きちんと時間割りでやるんだけど…。この後もし時間があるならこのまま進めちゃおうか」
いいんですか?と尋ねると、まぁ大丈夫でしょうと返された。
大丈夫でしょうって。
「不二さんにも適正検査の書類渡されてるし。まぁ暗黙の了解なんでしょ。あ、もしかして時間ない?」
「いえ、大丈夫ですけど…」
「じゃあやってこうよ。そしたら、予約が取れれば明日から実技もできるし。早い方がいいでしょ」
じゃあ決定ね、と言われると同時位に一部の冊子を渡された。
本当にテキパキしてる。
「じゃ、今から5分間でこの10問答えてね。直感で書くように。」
冊子をめくると、イラスト付きの問題が列んでいる。
渋滞にあった時、あなたはどんな行動をとりますか。
待ち合わせ時間に遅れそう。その時の行動は?とか。
私が解いている間、千石先生は近くの椅子に脚を組んで座りながら、またペンを指で器用に回していた。
この人の癖なんだろうか。