Story
□午後24時の雨雲
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午後24時の雨雲
ざぁと雨がアスファルトを叩く音
微妙に生暖かい布団の中
隣に自分じゃない体温
情事の跡
紅い華
眠る恋人
寝付け無い
体も心もとうに熱は引いた
ただぼんやりと頭が起きている
雨の音がする
静かにただ静かに
暇だとも思わない
楽しいとも思わない
ただ雨が降っている
闇夜の中に
隣の彼の寝息が少し浅くなった
あ、雨脚が強くなった
音がおおきくなる
くすぐったいと思ったら、彼が自分に擦り寄ってた
ゆっくりと触れるだけのキスをする
彼はまだ眠りの中
雨の音がする
ただそれだけ
他に何も無い
さて、夜明けまで雨音を聞いていようか