電脳獣

□HEARTBLADE13
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青い空と白い雲。
開けっ放しの窓なら風に乗って入ってくる花の匂い。
視界を埋め尽くす大量の本。
そしてヨウコモンのふわふわの毛並み。
あぁ、うん…

「なんな凄い、「帰ってきた」って感じがする」
「帰ってきただろ、ヒストリーゾーンに」
「そうなんだけどさ」

レイクゾーンで半ば八つ当たり気味にバグラ軍を倒してからはや二日。
ハートブレードはヒストリーゾーンに戻って来ていた。

「なぁ、キズナ」
「ん?」
「タイキ達に挨拶も無しにゾーン移動してきて本当に良かったのか?」
「あぁ、いいよ別に」

挨拶しに行ったら行ったでどうせまたアイツのペースに巻き込まれるだけだろうし。
それに…

「ホーリードラモンからのラブレターーーもとい、強制帰還命令があったからなぁ」

しかも本人の送迎つき。
怖いんだよ、ホーリードラモン。
笑ってるくせに目の奥は笑ってないし。

「女性は強し、ってやつかね」
「ふふっ、ホーリードラモン様は特別さ。なんせあのお方はこのゾーンの守護神様だからね」

守護神、ねぇ…。

「守護神が自分のゾーンを出て人を脅迫しにきていいのかよ」
「いいんだよ、ホウオウモン様だっているんだから」
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