電脳獣

□HEARTBLADE19
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「……よぉ」

なんて言えば良いかわからなくて。
なんとなく月並みな挨拶をしてみた。

「汝は…?」
「キズナ・カーマイン」
「カーマイン…?」

のそりと起きてきたインペリアルドラモンの言葉に、思わず走り出して少しして。
見えてきたでっかい鰐みたいなデジモン。
……でかいな。

「安心しろよ。俺はお前の敵じゃない」

ただのジェネラルだよ。
そう言って銀色のクロスローダーを見せる。
……身分証明書みたいだな、コレ。

「ききた……
「銀のクロスローダーを持つジェネラル!?」
「うおぅ」

なんだ?
鰐型デジモンだけじゃなかったのか。

「誰だ!?」

いきなり聞こえて来た声に、ヨウコモンが身構える。
落ち着けって。

「す、すまない…」
「お前は?」
「私はスティングモン。この聖域を守護するものだ」

スティングモン。
まるで虫みたいなデジモンだな。

「そんで?お前はなんで“銀色”に反応したわけ?」

もしかして。
コイツもウォーグレイモン達と同じ…

「タイキ殿が君を探していたんだ。銀色のクロスローダーをもった人を知らないか、と。尋ねられた」
「あー…」

そっちか。
なるほどね。

「……そういや、タイキの傍にオメガモン達はいたか?」
「あの銀色の騎士型デジモンか?」
「それだ!」

タイキ達と一緒にいたのか、アイツ等。

「他にはどんな奴が…
「キズナ」
「ヨウコモン?」
「何か来るよ」

何か来る?
………あぁ。

「やぁ、ハニー」

ニッコリと。
日本の“ぜろえんすまいる”で言う。
あぁ、ふざけてる。
甘ったるい猫なで声だ。

「…………」
「スルーかよ」

遊んだ手前。
そこは反応して欲しかったなぁなんて。

「どうして…」
「ん?」
「なんで貴方が此処にいるのかしら?」
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