電脳獣
□HEARTBLADE10
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……いわく。
前から闘いたかったけど機会がーキリハが許してくれーなくて諦めてたけど今俺を見つけたのが嬉しくなって飛びかかって来た、と。
「とりあえず…殴っていいか?」
「むしろ殴れ」
キリハからの承諾も貰ったからとりあえず本気で殴っといた。
グレイモンは本気で痛がってて。
ざまぁみろとか思ったのはここだけの話。
「あぁもう。ヨウコモン、クダモン、大丈夫か?」
「アタシ達は大丈夫だけど…」
「キズナこそ本当に大丈夫?」
大丈夫も何も…
「そもそも当たってねーもん、俺」
ま、俺の足元にいたメラモン軍団のほうは直撃でおだぶつみたいだけどな。
「あぁ、キリハ。お前には説明してなかったっけ?俺に攻撃は当たらない」
俺は俺に向けられる悪意を全てを拒絶する。
殺意も無しに攻撃出来る俺の“友人”でもねー限り傷一つつける事すら出来ない。
「攻撃が当たらない?」
「なんだっけ?認識をずらすとか…そんなんなんだってさ。俺の母さんもそうだったらしいぜ」
ようは遺伝だ。
そう言った俺にキリハは顎に手をあてて何かを考えるそぶりをみせた。
なんだ?
「…つくづくお前は敵に回したくないな」
「俺だってグレイモンとは闘いたくねーよ」