電脳獣
□HEARTBLADE10
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微妙にまだ痺れる手をぷらぷらさせて言う。
いや、グレイモンの皮膚意外と固かったんだよ。
「でも、俺は所詮傍観者だからな。そんな機会ねぇよ」
グレイモンが残念そうなのはスルーする。
いちいち構ってられるか。
「あれだけ派手に暴れておいて…まだ傍観者とうそぶくか」
「身にかかる火の粉は振り払わなきゃならない。違うか?」
「いいや、その通りだ」
スルリと、腕に違和感を感じて視線を向ければ右腕にはクダモンが、左腕にはヨウコモンの薄紫の尻尾がそれぞれ絡まってた。
敵か否か、判断しかねているらしい。
まぁ、わからなくもないけどさ。
「それで?お前は何しに来たんだよ、キリハ」
「工藤 タイキがバグラ軍に捕まった」
「…バグラ軍に?」
あんな雑魚に、タイキが遅れを取ったとでも?
「バグラ軍幹部、タクティモンの手によってだ。今の工藤 タイキでは勝つ事は
難しいだろうな」
「ふーん…」
絶対絶命、ってね。
「そういやここのコードクラウンは?」
「…まだ見つかってないらしいが?」
「そっか」
こんだけ火山が一杯あるんだったら火山の中にでもある…
「あ」
「どうした?」
「そっか…」
そういう事か。