電脳獣

□HEARTBLADE11
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それから十数分後。

「気はすんだか、エンシェントグレイモン?」
「準備運動にもならん」
「さようですか」

“ししるいるい”なんて言葉が日本にはあるらしいけど…なるほど。
こうゆう事を言うのかもしれない。
もしくは“じごくえず”かな?

「じゃあもう次のゾーンに行くか、ヨウコモン、クダモン?のんびりバカンスなんて雰囲気でもなさそうだし」
「アタシは別に構わないけどね」
「でもキズナ。このゾーンはどうするの?」
「タイキかキリハがなんとかするだろ…多分」

“たりょくほんがん”?
知ってる。
でも長居する理由もない…

「キズナ!?」

し、なんて言ってー思ってーる間に出来ちゃったじゃんかよ。
長居する理由。

「…よー、タイキ。久しぶり」
「キズナもここに来てたのか」

偶然だな!なんて言って嬉しそうに手を握ってぶんぶん振ってくるタイキにため息をつきそうになる。
なんだこのグッドタイミング。
嫌がらせか?

「なぁ、キズナ」
「…ん?」
「力を貸してくれないか?」

ほら。
やっぱりこういう展開になだれ込むんじゃないか。

「えっーと…ヨウコモン、クダモン」
「「ドンマイ」」

良い笑顔だな、オイ!
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