電脳獣
□ HEARTBLADE12
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「……お前の所にだって、空を飛べるデジモンくらいいるだろう」
「いや、ちょっと飛び乗ってみたかったんだよ」
そう。
城の塀を踏み台にして飛び上がった俺は、そのままキリハのメイルバードラモンの上に飛び乗った。
っと、そうだ。
「悪い、メイルバードラモン。加減せずに飛び乗ったけど、大丈夫だったか?」
「子供一人どうという事はない」
「ひゅー、頼もしい!」
そんなこんなでメイルバードラモンと話してたらキリハにため息をつかれた。
なんでだよ。
「着いたぞ」
「へ?」
ぐいっと引っ張られる感覚とーー浮遊感。
マジで?
「俺別にスカイダイビングしに来たんじゃないんだぜ!?」
「結果オーライだろ」
「全然結果オーライじゃねえだろ!」
普通に降りろ!
「ふぅ…いいから、」
やるのかやらないのか。
そう言ったキリハの挑戦的なスカイブルーの瞳に移る俺は、悪人っぽく笑ってる。
「とうっぜん、やるに決まってるだろ」
意外と俺とキリハは似てるかもしんない、なんて。
それこそ本人は否定しそうだけど。
今はこの奇跡の共闘を楽しもうか。
「それじゃあ、気張ってこうか。
デジクロス!!」