電脳獣

□HEARTBLADE19
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なんでか、って。
いやそれ寧ろ俺が聞きてぇんだけど。
まぁ。
そんな事コイツに言う必要はないしな。

「知ってどうするよ?」
「……そうね。私には関係ないわ」
「だろうな」

あるとか言われたらどうしようかと思ったよ。
ヨウコモンの背を撫でながら言う。
落ち着けってお前は。

「で?お前は此処に何しに来たんだ?」
「…………………」
「ま、それこそ俺には関係ないわな」

黙秘権を行使します。
そんな台詞が俺の脳内に浮かんだ。

「……キズナ」
「わぁーってるよ」

今はヤバイ。
俺のチームの中で、唯一ダークナイトモンに対抗できるオメガモンは今いない。
負けは目に見えてる。

「タイキ」
「え?」
「アイツに会ったか?」

インペリアルドラモンとロトスモン。
あいつらだったら…。
いや。
たら。
れば。
そんな話に意味はない。

「会ったわ。相変わらずだったわよ」
「そう簡単には変わんねぇだろうよ」
「そうね」

貴方のデジモンを受け入れるくらいだものね。
ネネの言葉に、思考が一瞬固まった。
あぁ…。

「気づいてたんだな」
「あんなに普通に出てれば気づくわよ」
「あれ、アイツクロスローダーん中に入れてなかったのか?」
「入れられないわよ」

あぁ、そうなのか。
ふーん。
クロスローダーが違うと駄目なのか?
・・・・
あるいは…

「キズナ」

名前を呼ばれる。
この声はーー。

「わ…」
「デッカードラモンよ」
「……ご親切にどーも」

デッカードラモンね。
鰐じゃあないわけか。

「どうしたよ」
「彼らは何者だ?」
「彼ら…?」

デッカードラモンの視線を追って…あぁ。
ネネ達か。
アイツ等は…

「初めまして、デッカードラモン」
「…………」
「貴方をスカウトしに来たわ」
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