□6.疑惑
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一週間後。
頬に出来た傷も完全に直った頃。
大分慣れた並中への道を行く。
教室に入り、軽い挨拶を交わし席につく。
数日前からずっと背中に刺さっている視線を感じながら。
「(あーもー…。なんでこうなるかなぁ…。)」
原因は数日前、頬に傷を負った次の日のことだった。
その日も今日と同じく教室に入った―――。



――――――
――――
――


「おはよう。ツナ君。」
「あ、おはよう…。」
挨拶しただけなのにどこからともなく獄寺が現れて
ツナを守るかのようにツナと鈴の間に立った。
「…??」
その姿に疑問も覚えたが呆然としていると、獄寺が鈴に声をかけた。
「砂崎…ちょっと顔貸しやがれ。」
「(お前どこのチンピラだよ…。)まぁ…いいけど。」
まだHRまで時間があるため了承した鈴。
獄寺、ツナ、鈴は屋上へ向かう。


「で…何?カツアゲ?財布、持って来てないんだけど。」
「そんな話はしてねぇよ!テメェ、どこのファミリーのもんだ!?」
「・・・はっ?」
いきなり言われ絶句する。

「昨日、リボーンさんと話してたの聞いたんだよっ!《情報操作してる何者か分からない転入生》なんて怪しすぎるんだよっ!」
「盗み聞きは良くないよ。ま、貴方が隠れていたことは分かっていたけど。それと―――」

一瞬、間を置く。


「私が―――ボンゴレだとは、思わなかったの?」


「はっ!ボンゴレだったら《何者か分からない》なんてならねぇんだよ…って

…何故、ボンゴレだと知ってやがるっ!?」

「一応、ボンゴレ側だと答えておくよ。話は終わり。疑いたいなら疑えばいい。」
そういい残して彼女は去っていった。
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