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□どこまでも青く澄んだ世界
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 真っ黒な子犬。

 お腹はぺっちゃんこ、足も棒。
 けれどまん丸の瞳はきらきらと輝いています。


 空気まで凍っていそうなクリスマスの夜。
 子犬は空飛ぶソリに乗った白いおひげのおじいさんに会いました。


「坊や、プレゼントをあげよう。お腹が空いているんだね。暖かいお部屋に美味しいごはんはどうだい」

 子犬は首を振ります。

「俺、お部屋もごはんもいいから。おじいちゃん、友達になって」

 子犬はぱたんぱたんとしっぽを動かします。

「坊やとはもう、友達だよ。でもずっといっしょにはいられない。だから」

 おじいさんは子犬の小さな頭を優しくなでます。

「自分で探しておいで。大丈夫、きっと見つかるからね」

 おじいさんが撫でてくれた場所から、身体はやんわり暖かくなり
 気づくと足の痛みもなくなっていました。

「明日、会えるかな」

 子犬はわくわくしながら、眠りにつきました。
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