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□強制編入!?上等です!!
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「まじ…かよ…」


ナオは変わり果てた自室の景色を見て呆然と呟く。

確かに今朝家を出るときまではそこにあった筈の家財道具一式が忽然と姿を消していたのだ。


思わず部屋を間違えたのではないかと、玄関のナンバープレートを確認するが、そこにはきっちり《203》の文字。


間違いなく長年住み慣れた我が家だ。


壁には馴染みの家具の日焼け後がくっきりと残っていたし、床には母親との壮絶な親子喧嘩の際、割れた花瓶で付いた傷もある。

間違いなく自分の部屋の筈、だ…



―――――何だ!何がどーして!?
どーなってんだっ!!!!!!
泥棒!?
って、家財道具全部盗まれるなんてあんのかっっっ!!??


混乱した頭を必死にフル回転させるが、許容量を越えた現実にどう対処すべきか答えが見つからない。


神に祈るような気持ちでぎゅっと目をつぶり、深呼吸一つしてから力いっぱい目を開けるが、
現実は変わらなかった。


地デジ化に合わせて買い替えた36インチのテレビも、朝食のパンの食べかけがのっていた筈のテーブルも、ベッドもソファーもクローゼットも、部屋の中のありとあらゆるものが、



ない。



ナオは諦観の境地でもう一度呟いた。



「……まじ…ありえねーだろ」

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