ブック10
□ダージリンの香りに誘われて
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『良い香りですね!』
まっさらな青空の下で、まるで太陽みたいに眩しい笑顔で
投げ掛けられたその言葉。
開け放った窓からひょっこり顔を覗かせる彼。
強く吹く風に揺られる深い茶色の髪がとても気持ちよさそう。
夏休みが終わって、
長い長い休みに慣れきった
ダルい身体を引きずりながら皆が
学校に来るこの季節。
わたくしは、彼と
出逢ったのだった。
【ダージリンの香りに誘われて】
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