ブック8
□小さな愛を恋しい君に
2ページ/5ページ
「ラクスー、おはよー!」
両腕を空へと伸ばし、ぶんぶん振り回しながら、カガリはラクスの元へ駆け寄った。
「カガリさんっ、おはようございます!」
ラクスもカガリに駆け寄り、並んで歩く。
他愛のない話をしていると、ふと気が付いたようにカガリが言い放った。
「なあ、ラクス、太った?」
「……はい?」
ピシと、ラクスの笑顔が引きつる。
カガリはじーっとラクスを下から上へ、上から下へと目を動かして見た。
「うんっ、なんかやっぱり太った!」
にっこりと満面の笑みで頷くカガリ。
一方、“太った”と言われたラクスはショックのあまり言葉が出ない。
。