ブック8
□約束 春空の下
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「き…キラ」
トールは微かに頬を赤らめて呆れたように溜め息をはいた。
トールに溜め息をはかれたキラは、
何やらチクチク刺さるような視線に気付いた。
「……あっ」
「馬鹿ね」
キラは、自分の声で静まり返ったクラスの全員から呆気にとられたような、怪しい者を見るような視線を浴びている。
カーッと顔を真っ赤に染めていくキラに
フレイはボソッと一言吐き捨てた。
「ど、どうしたんだ?ヤマト」
目を真ん丸にした担任がキラに問いかける。
「いえっ、えっと…あのぉ」
さらに顔を真っ赤に染めながら、キラは必死に言葉を探すが
ラクスに会えた嬉しさと、クラス中から注目されている恥ずかしさで何も考えられない。
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