ブック10
□02
2ページ/16ページ
「おいしいっ。」
「でしょ?」
僕達は
僕がプラントで見つけたケバブの美味しい店に来ている。
「プラントでは、この店が一番だね!」
僕は自慢気に言ってみる。彼女は、クスクス笑う。
「でも、やっぱりカガリと小さい頃食べたケバブが一番美味しいけど。」
彼女は一瞬、困った様に笑った。
「お父様に連れてってもらった?」
「うん、そう。オーブにあるから滅多に食べに行けないけど。」
僕は、自分達がケバブの店にいるのにも関わらず
オーブのケバブの店について熱く語り始めてしまった。
彼女はその話を笑いながら聞いてくれていた。
「私も食べに行きたいですわ。」と、彼女が言うもんだから、
調子に乗った僕は
「じゃぁ、一瞬にオーブに行こうよ。観光案内もしてあげるよ。」
と、言ってしまった。
これまでの経験上…と言っても二回しかないが、僕がこういう事を口にすると
彼女は決まって気分を害する。
→