ブック10
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「早く帰れよ!!」
病室に入った途端に聞こえてきた怒鳴り声に、私は面をくらった。
「シャニ達が待ってんだろ!!こんな所にいんじゃねぇよ!」
アウル君が、お見舞いに来ていたお母様を出ていくように叫んでいる。
「アウル君!せっかくお見舞いに来てくださってるのに、そんな事を言ってはダメじゃないですか?」
「いいんだよ!母さんはここに来なくてさ!!」
そう言うと、アウル君は頭から布団をかぶってしまった。
「アウル君…」
その後、アウル君のお母様は保育園に預けているアウル君の弟達を迎えに帰ってしまった。
アウル君はもうすぐ手術をしなくてはならない。
そのせいで、イライラしているのでしょうか?
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