ブック10
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「あら、キラ?」
聞き慣れた声がして振り返る。
…そうか。
ここには彼女がいつもいるんだ。
「ラクス先生。」
「キラ、誰?」
僕の隣にいたフレイが首を傾げる。
「ああ、妹の友達で…今は僕の友達かな?」
「ラクス・クラインですわ。よろしくお願いします。」
ラクス先生がそっと手を差し出す。
フレイは、その手に自分のを重ねた。
「私はフレイ・アルスターよ。こちらこそ、よろしくね!」
昨日、フレイに全てを話した僕に
彼女は今日行われた検診に付いて行くと言い出した。
少し、嬉しかった。
彼女は病気の僕を受け止めてくれた様な気がしたから。
僕達は、病院内のカフェで少しお茶をした。
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