ブック10
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『仕方ない…ここは私が一肌脱いでやろう…』
『は?』
文字通り、目が点になった。
嫌な予感が全身に駆け巡る。
『カガリごめん。何、考えてる?出来れば、ものすごく遠慮したいんだけど』
『え、私が栄養のあるご飯を作ってあげようと…何、遠慮はするな?たった一人の兄妹じゃないか、なあ?』
頭を拳銃で撃ち抜かれた気分だ。
潔く、シンプルに僕は死に向かっている。
『ごめん!本当に勘弁して、許して!!ちゃんと、自分で栄養のあるもの食べるから、僕!!』
土下座する勢いで言った僕をカガリはあっさりと退けてキッチンに向かった。
志半ば…
僕はこんな事で儚い人生を終えるのだろうか…
『友達に教えてもらってさ〜!結構、自信あるんだよね』
僕は、彼女の友達を心の底から深く、あ深く!怨んだ。
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