ブック10

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プラント行きのシャトルを待ち、ロビーのソファーに腰を下ろした。



また、キラに「さよなら」と言われてしまった。



わたくしは、もう何度目になるか分からない溜め息をつく。





ラクスとして何も出来ず、医者としても何も出来なかったわたくし。




こんなにも非力だったなんて…。






キラと出会った時のことを思い出す。


カガリさんのお葬式で、声をかけて来た彼。
そしてプラントで再会して、写真を撮ることに並ならぬ情熱を注いでいて、純粋な心を持っていた彼に
わたくしは惹かれていった。



でもそんなキラに、突然訪れた不幸は
彼から笑顔も夢も、何もかもを奪ってしまった。





キラはこれから、
ずっとあのまま生きていくの…?









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