ブック10

□プレイボール
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「アスランも、シンくんもどこへ行ってしまわれたのでしょう…」


三通の手紙を持って、ラクスはあてもなく宿を歩き回る。



「ああ、そうでした。今は練習に行かれたのでしたわ」



あっ、と声を上げて
ラクスは近くのソファーに腰をかけた。


三枚の手紙を見つめて、ラクスは深い溜め息をつく。



「…どうしましょう」



ラクスに渡された手紙。
けれど、それはラクスへではなくて、
ラクスが働く宿に泊まっているキラに宛てたもの。


この手紙達には、女の子達の想いがたくさん詰まっている。


そんなものを、ラクスは自分の手でキラに渡したくなかった。




「どうしたの?」












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