短篇

□芽、葩咲く。
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。。。芽、葩咲く。(アス←メイ)




きっかけは、自分の意志。

「…逃げてください」

言葉は、自然に出たもの。
感情は、後に生まれたもの。

明日は、明日にならなきゃ判らないから。

差し伸べられた手に、迷い無く飛び出した。


そして知る世界。

何かが変わる音。



「…いつもすまない」

「え、ぃぇ、…はい」

あの時、本当は謝らないでほしかった。
そんな風に、哀しい顔で他人行儀に。

…空洞に、切ない風が吹くから。


…もしも。
アスランさんがもしもあの時、明るく笑って謝ってくれてたら。
この気持ちも笑って昇華できたかもしれないのに。

…優しさが、伝わる。

この人の、周りへの愛情が。

この人の、気持ちが。

守りたいものが。



「アイツのこと…頼むな」

崩れそうな笑顔。

どうして…みんなが望む世界にならないのかな…。

どうして私は…傍にいられないのかな。


自分の意志で続いてる気持ちをアスランさんの優しさのせいにして。

先の判ってる恋。
だけどどこか期待する自分が悲しくて。

でも好きで。

優しいあの人を、独り占めしたいわけじゃない。
隣じゃなくていい。
傍じゃなくていい。

近くにいられたらいい。

笑顔を見れるなら。

我儘だけど、我慢もしてる。
けど辛くなんかないから。
…そう言って自分を納得させてるの。
お姉ちゃんが聞いたらバカだって、きっと笑うよね。
でも…、いい。



「ありがとう」

その笑顔が見れるなら。
私の芽が、実らなくても。
水が枯れることはないから。
一滴、ただあなたのことが。

…好きです。




「いつもすまない…」

「ぃぇ、あの…、…ハイ」


…あなたが幸せに、なれますように。

そう、笑顔で願える自分でいたいの。






。。。END…?
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