秘密の部屋

□第17話 屋敷しもべ
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ハリーside













僕は今11年間育てられた家。
ダーズリー家に戻って来てる。


ホグワーツは夏休みの間は全員強制帰宅で帰らせられる。


こんな家、帰る家だなんて思った事もないけど。





今もおじさんに呼ばれて自分の部屋で大人しく音をたてずにしていろと言われた。
なんでも大切なお客さんが来るらしい。

僕にはどうでもいい話しだ。


それ以外にもいろいろと言われた僕はやっと解放された。






ため息混じりに自分の部屋の扉を開けた。









すると…
















ピョーン!




ボスンッ!




ピョーン!




ボスンッ!















なんか変な生き物がいた。












「…だっだれ?」








僕は少し恐る恐る聞いた。







その生き物はこちらを振り返り








「ハリー・ポッター。何たる光栄でございましょう」








僕の名前を知っていた。








「ドビーでございます。屋敷しもべのドビーでございます」







屋敷しもべか。



でもまいったな…







「気を悪くしないでね。今僕の部屋に屋敷しもべがいると都合が悪いんだ」



「それはもう解っております。ただ…ドビーは申し上げたい事が。話しが複雑でして…ドビーはどこから話してよいやら」





僕に用事?



何の話しだろう。




話しを聞くだけなら大丈夫かな。





「とにかく座って」





僕がそう言うと






「すっ…すっ…座って!?」






なんかビックリしてる…






そして急に







「うっ…あぅ…おぅぅ…」








泣き出した。








なんで?







「ドビーごめんね。僕気に障る事言うつもりはなかったんだ」







僕は必死に謝った。






「気に障るなんて。ドビーは感激してるのです。今までこの方一度もドビーは、魔法使いから座ってと言われた事はありませんでした。なのに…なのに今日は二回もそのような対等の様に」







二回も?








「僕と…その最初に座ってと言った魔法使い以外で…優しい魔法使いに会わなかったんだね」




「え〜、一度も……はっ!悪い事を言ってしまった」






突然ブツブツと何かを言いはじめた。




と、思った途端













ゴンッ!








ゴンッ!










ゴンッ!












僕の部屋のたんすに勢いよく頭突きを始めた。








「ドビーは悪い子。ドビーは悪い子」








そう言いながらたんすに頭突きを繰り返す。







「ちょっとドビー静かにして!お願い!やめて」






僕は必死にお願いした。




音をたてたらマズイんだよ。





ドビーは納得したのか、数秒後、頭突きを止めてくれた。





「…大丈夫?」




「自分をお仕置きしたのでございます。ドビーの家族の悪口を言いかけたので…」




「君の家族?」




「お使いしてる魔法使いのご家族です。ドビーは一生一つの家にお使いするのです。もしドビーがここへ来た事が知れてしまったら…うぅ〜」




ドビーは身震いした。




ここへ来てはいけないと知ってる上で来たとゆう事は、僕への話しがそれだけ大事な事なのかな?







「でもドビーは参りました。ハリー・ポッターをお守りする為に。警告でございます。いいですか?ハリー・ポッターは今年、ホグワーツへは戻ってはなりません。罠です。世にも恐ろしい罠が…仕掛けられてるのでございます」






なんとも信じ難い事を一気に話した。




僕に話しって…それを言う為に?






「恐ろしい罠って?誰が仕掛けるの?」



「そっ…それはっ…もっもぅ…申せません」




僕の質問に答えれないドビーは自分の頭を抱えながら苦しんでいた。



話したくても話せれないのだろう。

葛藤している。




「そっ…それだけは〜…」


「いいよ。言えないのは解ったから」





僕がそう言ってもまだ頭を抱えて悩んでるようで…








今度は机の上の電気スタンドで頭をたたき出した…








「フンッ!フンッ!フングッ!」




激しく叩くドビー。





「!!ドビー、スタンドを置いて」






僕は無理矢理ドビーからスタンドを奪い取った。



半分フラフラになりながらまた椅子に座り直しす。




「ねぇ、聞いてドビー。僕の居場所はホグワーツなんだ。あそこに行けば友達だっている」





それに…






「…それにナエも…」


「ミス・カンナヅキの事でございますか?」



「なんで知ってるの!?」




「ドビーは先程お会い出来ました。とても…とてもお優しい方でした」


「…じゃあ、さっき言ってた座ってと言ってくれた魔法使いって」



「左様でございます。ハリー・ポッター。どうかミス・カンナヅキ同様ホグワーツへ行かないと約束して下さい」













…なんだって?













「ナエもホグワーツに行くなってどうゆう事?彼女にも危険が迫ってるって事?ドビー、ちゃんと話して」






僕は必死でドビーにくらいついた。

ナエが危ないと聞いてホグワーツに戻らない事なんて尚更無理だ。




「…ナエの事だ。君が警告したって彼女はホグワーツに来るさ。だから僕もホグワーツへ行く。いいね?ナエは…僕が守るから」



「なりませんハリー・ポッター。あなたも危険でございます。それに…何故ミス・カンナヅキにそこまでこだわるのでございましょう」



「そっ…それは」





一瞬たじろった。






「それに、手紙もくれないお友達の所にお戻りになるのですか?」



「それは…みんな忙しくて…え…なんで君が知ってるの?」





手紙交換の事をなんで屋敷しもべが知ってるんだ?




するとドビーの手元から沢山の手紙が出てきた。







まさか…そうゆう事か。







「ドビー。それを返して」


「ハリー・ポッターは怒ってはなりません。どうかホグワーツに戻らないと約束してください」



「それは無理だ。手紙を返して」



「ダメでございます。おぅ…時間が…ドビーは一旦戻らなければ。直ぐにドビーは戻ります。その時にお返事を」





そう言い残してパチンッと指を鳴らして消えた。






手紙…








それにナエ…











僕はギュッと拳を握った。














僕が守る。












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