道、分かつとも 熱血編
□捜さないでください
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捜さないでください
長政「市の部屋から捜さないでくださいという書き置きだけが見つかったのだが、捜さないでくださいとは何を捜してはいけないのか
もしくは、今捜しているものを捜してはいけないのか、それすらも捜してはいけないものを捜していることになってしまうのか。
それを捜している時点で捜してはいけないものを捜していることになってしまうのか。その答えを捜している侍を捜して、侍を捜して…
清正「ややこしーよ」
三成「何一人で捜さないでください迷路に迷い込んでるのだ」
長政「捜さないでください」
三成「捜さねーよ」
『ようするにアレだろ家出だろこれ?』
長政「市が家出などするはずない!」
清正「常套文句だろ、きっとお前と一緒に居るのが嫌になって家出したんだろー?」
長政「某と市との合間には何もなかったぞ!市を最後にみた日だって…」
三成「だって…?」
長政「最後にみた日……
………いつだっけ?」
『「「覚えてねーのかよッッッ!!」」』
長政「くそっ!!市が居なくなった日すら記憶にないとは…」
清正「何か原因とかないんですか?」
長政「原因か…そう言えば…この前、我が家に朝倉殿が来て…織田家を壊滅させようという話をしてな、市にも相談したがあまり良い顔はしなかったな…」
清正「そりゃ、家出するに決まってるわァァァア」
三成「アンタ奥さんに何て事を相談してんだよ…」
『あ、清兄に三兄これ見てよ…手紙の裏に小さく日付が書いてやるよ』
清正「少なくともそこに書いてある日にちまでは一緒にいたんだろ、いつだ」
『1月24日』
清正「まて、今日は何日だ」
三成「1月23日だが」
『昨日の日付ならわかるけど…間違えたのかな?』
三成「未来から送られてきたのではないか?」
長政「未来からか…」
清正「てゆーか未来からも何も、それ…一年前の日付じゃねーのか」
長政「…」
正則「そう言えば俺、《旧作道、分かつとも【赤字は誰のせいだ】》以来お市様見てねーや」
清正「…長政お前…」
長政「市よォォオォォ!!」
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