呉に帰らなくちゃ!

□想い想われ
1ページ/3ページ




『う…、』


甘寧「気がついたか…」


『甘寧…』


甘寧「…体の調子はどうだ?」


『大丈夫…』


甘寧「そうか…」


『…』


甘寧「…」


『…ね、ねぇ…ボク…が傷つけたんだよね…腕の傷…』


甘寧「大した傷じゃねぇよ…気にすんな」


『でも…』


甘寧「お前が無事でいてくれたからそれでいいんだよ…」


俺は不安げに見つめる小桜の頭を優しく撫でた


『…抑えきれなくてごめん』


甘寧「仕方ねぇだろ、満月の夜のうえに血を見てしまったからよ」


『…甘寧はボクが怖くないの?』


甘寧「怖がってちゃお前と向き合えられねーだろ」


『?』


甘寧「だから…何も気にすんな」



トントン


ガチャ



陸遜「小桜ー、ちゃんと生きてますか?」


凌統「何だよ甘寧もいたのかよ」


『陸遜に凌統…』


陸遜「アナタの話は全部聞きました…何でずっと黙ってたんですか…」


『…だって』


甘寧「もういいじゃねーか陸遜」


陸遜「嫌われるとでも思ったんですか…?そんな事で私たちはアナタを嫌ったりはしませんよ」


甘寧「たまには良いこと言うじゃねーか陸遜」


陸遜「そりゃ、甘寧殿ばかりいい格好はさせませんから」


凌統「みんな小桜ちゃんが大好きだからね」


『悪魔の一族なのに』


甘寧「悪魔だろうが関係ねえよ…俺たちは小桜に惹かれたんだからよ」


『…そうですか』


陸遜「甘寧殿あまり小桜の心を落とすような台詞言わないでください…炙りますよ」


『クスッ』


甘寧「やっと笑ったな」



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ