狼少女

□第04話
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─黒の教団内・地下水路─



いそいそとフェンリルは先に船に乗り込んだ


『ふぅ…』


「お疲れのようですね」


今回のファインダーはトマのようだ

フェンリルは数回トマと任務に行ったことがあったがトマの問いに答えなかった


そしていつものように船の先端に座る



『………。』


アレンと神田も船に乗り込む



「フェンリル!」


不意に見送りに来たリーバーとコムイに呼ばれた


「行ってらっしゃい」

優しく微笑んで言う2人



『…うん。』


フェンリルはまた前を向いてマントの下の尻尾をフリフリさせた





















「あのっ」

ゴォォオオーー


汽車から吹き出す煙と耳障りな音が鳴り響く



4人は急いでいた


「ちょっとひとつわかんないことがあるんですけど…」


「それより今は汽車だ!フェンリル、ちゃんと捕まれ!」



だんっ、と宙を舞う


「お急ぎください。汽車がまいりました」

『間に合わないよ!』


「でええっ?!これに乗るんですか!」


フェンリルは神田に捕まりアレンと神田とトマはバッと飛び降りた



ダンッ


大きな音を立てて汽車の上になんとか着地




『ユウ、大丈夫?』

「ああ」



「飛び乗り乗車…」


「いつものことでございます」


4人はなんとか無事みたいだった



………。



「困りますお客様!こちらは上級車両でございまして一般のお客様は二等車両の方に…」


何気なく乗車してきた怪しい4人に戸惑う汽車員



「黒の教団です。一室用意してください」


「!黒の…?!かしこまりました!」



トマの言葉で顔を色を変えぺこりとお辞儀をする汽車員


そしてなんとか乗車した



「何です今の?」


わけもわからないアレンは質問する


「あなた方の胸にあるローズクロスはヴァチカンの名においてあらゆる場所の入場が認められているのでございます」


トマは淡々と説明をする

「へえ…」




ガタン..ガタコン...

汽車に揺られながら上級車両の個室に座る3人


「で。さっきの質問なんですけど」


アレンと向かいあって座る神田とその隣に座るフェンリル





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