短編 裏

□依存と快楽
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─黒の教団、最上階フロアの廊下にて



『あのっ、これ任務報告書の記入漏れあるから…っ』


「え?ああ、すみません。ありがとう、名無し」



アレンに記入漏れのある報告書を渡す名無し


それを笑顔で受け取るアレン




………。


「…」


それをつまんなそうに見ているのはラビ

ラビの隣には珍しくブックマンがいない、代わりに何故かティムがいた



「なあ、ティム。あれどー思うさ?お前の主人、オレの名無しとデレデレしやがって、」


パタパタと飛ぶティムは何か言いたい感じもするが何も言わない




「ラビ、こんなところで何してるの?」


「あ、リナリー。」

自室から出てきたリナリーに話しかけられた



名無したちは相変わらず向こう側の廊下で楽しそうに話してやがるさ


オレが見ていた方をリナリーが見て、



「アレンくんと名無し?何やってるのかしら」


「知らねーさー」


科学班が使うエレベーターが浮遊するための中央部を挟んで向こう側に名無したちはいた


肘をついて明らかつまらなそうにしているオレを見てリナリーは、



「ラビ、もしかしてヤキモチ焼いてるの?」


フフッ、と笑って言った



「さーねぇ…」


曖昧な答えにリナリーは納得したみたいに笑った


「名無しは誰でも放っておけないタイプだから、でもラビのことは特別好きみたい♪」


「そりゃ…ね。」



恋人だもんな、一応…


でも、ムカつくもんはムカつくんさ…!




「何してるんですか?ラビ、リナリー?」


突然話しかけられオレらは振り向いた


そこにいたのはさっきまで向こう側にいたはずのアレンと名無しだった


「私は今から科学班の手伝いに行こうと思ってたの。」


「そうなんですか。忙しいですねリナリー。」


「ええ、まあね。」


2人の会話を眺めていたオレは名無しに服の裾を引っ張られ視線を落とす



『リナリーと、何してたの…?』

眉をひそめて問う



そっと名無しの口唇に人差し指を当てて


「秘密♪」


ちょっと意地悪をしてやった






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