悪魔×そぷらにーの
□*久しぶり
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─「なあ、はやく思い出せよ」
誰かがあたしを求めてる
─「また歌ってくれよ」
ちょっと寂しげに微笑んで言うんだ…
─「お前は俺の……」
手を握ろうとする"誰か"
なんだか懐かしい笑みを浮かべて、
─「味方だろ?」
あたしに問う
─「なあ……」
「リーベ」
リーベ…?
あたしはリーベじゃないよ…
あたしは…
あたしは…
─「なぁ…リーベ」
あたしの話なんか聞かないでまたあたしを見つめる
見つめられてるはずなのに…
顔が見えない…
だけど知ってる…
思い出せないよ
そんな"誰か"を見ていたらまたクスッと笑った
─「俺は…」
また悲しそうに言う
あれ?
でも聞こえない
口パクのようにあたしに話す
ねえ、聞こえないよ?
彼は何かを言い終わるとあたしから遠ざけてく
え?行かないで
どこに行くの?
あたしは彼の背中だけ見てる
1人にしないで!!
必死に彼に手をのばす…
でも届かないっ…
どーしてっ…
どーして…っ
また…あたしを1人にするの?
─また…1人に…
* * *
『1人、に…しないで…』
目を開くと見慣れた天井があった
上体を起こし、頭を整理する
『またあの夢…』
アレンと会ってから毎日のように出てくる
夢を見た後は必ず泣いた跡があった
あの人はあたしを見て言ってるのに、リーベって人に話してるみたい…
リーベ…リーベ……
愛…
『あたしの…メモリー』
あの人は誰??
あたしのメモリーに関係してるの?
あの人は…
ぐきゅるるるる〜〜〜
シリアスモードをぶっ壊したのはあたしの腹の音…(泣)
『う゛…腹減った』
とりあえず朝食に行こう♪
さっきの夢のことなんか忘れたように朝食に向かう
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