悪魔×そぷらにーの

□*久しぶり
1ページ/3ページ



─「なあ、はやく思い出せよ」



誰かがあたしを求めてる



─「また歌ってくれよ」



ちょっと寂しげに微笑んで言うんだ…



─「お前は俺の……」



手を握ろうとする"誰か"



なんだか懐かしい笑みを浮かべて、


─「味方だろ?」



あたしに問う



─「なあ……」



「リーベ」




リーベ…?

あたしはリーベじゃないよ…


あたしは…


あたしは…




─「なぁ…リーベ」



あたしの話なんか聞かないでまたあたしを見つめる



見つめられてるはずなのに…


顔が見えない…



だけど知ってる…
思い出せないよ


そんな"誰か"を見ていたらまたクスッと笑った




─「俺は…」


また悲しそうに言う



あれ?


でも聞こえない


口パクのようにあたしに話す


ねえ、聞こえないよ?



彼は何かを言い終わるとあたしから遠ざけてく


え?行かないで

どこに行くの?



あたしは彼の背中だけ見てる




1人にしないで!!


必死に彼に手をのばす…

でも届かないっ…




どーしてっ…

どーして…っ




また…あたしを1人にするの?




─また…1人に…








* * *


『1人、に…しないで…』



目を開くと見慣れた天井があった


上体を起こし、頭を整理する



『またあの夢…』


アレンと会ってから毎日のように出てくる

夢を見た後は必ず泣いた跡があった



あの人はあたしを見て言ってるのに、リーベって人に話してるみたい…



リーベ…リーベ……

愛…


『あたしの…メモリー』



あの人は誰??

あたしのメモリーに関係してるの?

あの人は…





ぐきゅるるるる〜〜〜



シリアスモードをぶっ壊したのはあたしの腹の音…(泣)




『う゛…腹減った』


とりあえず朝食に行こう♪



さっきの夢のことなんか忘れたように朝食に向かう



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ