悪魔×そぷらにーの

□*能力
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初めて使う、あたしのノアの能力…

この前、千年公が言ってた


あたしの能力は『全望』

全ての望みが叶う、って…

でも使っちゃダメだよ、とも…

この能力は使うだけでものすごくあたしの体力と精神を使うんだって

しかも、望むものが大きければそれに比例してあたしに影響が及ぶ


だからあたしは今まで自分の能力なんて使ったことは無いし、使おうとも思わなかった



でも…あたしは…

家族が大事だから…!!!


今、あたしが出来ることをするっ!!!





『っ!!!!!』


゙消えろ!消えろ!!消えろ!!消えろー!!゙

何度も頭の中で叫んだ


いつかみたいに、あたしは望んだ


あたしの前から消えて、って…



神様に祈るように手を握った


キィィィィン...


その手の中から光がもれて、次第に大きくなっていく…

優しい光があたしたちを包む


『わあっ!!!』


ふわり、とあたしは宙を浮く

「なんだこれ?!!!」

「ヒッ!サラが…!!」


ジャスデロが宙に浮くあたしを指差した

「サラ??!」


デビットは驚いている


あたしは自然とクロスの方へ視線をやる


「…………。」

クロスも驚いたのかあたしを見ていた



この空間で世界の時が止まったみたい…

サイレンも聞こえない



キィィ..


あたしの手から光が零れる


銃弾はいつの間にか消えていて、不思議な空間が出来ていた


「あれが……サラの能力……」


デビットもまた、初めて見たあたしの能力に驚いているようだ


そして何より

『あたし…ノアの能力が…』


一番驚いていたのはあたし自身


正直一瞬もう死んだかと思ったから…



キィィィィ...


だんだん光もおさまって、あたしの足も地についた


みんながあたしに注目する



「……。なるほどな。」

クロスはまた笑ってあたしを眺めた

感心したように満足げに…


「お前の能力がスゴイ、ってことは分かった。サラ」


そして…


「ノアを捨てて俺と来ないか?」


差し出した手。

て…。


って、

『えっ???!!』


ぇえええ?AAA?


あたしはいきなりのことで戸惑う


だってさ!

普通そこは「お前を倒す!」とかカッコイいシーンじゃないの?!!

『あ、えっと』


あたしがあたふたしていると、


ズガンっ!!



あたしとクロスの間に放たれた銃弾

いや!

一歩間違えばあたしにも被害がっ…



『〜…………。』


「てめぇ…サラに近づいたら殺す!!!」


デビットが青筋を浮かべて言った

いや、あんた…あたし一歩間違えば死んでたから…

デビットに殺されそうだったから!!!


「ヒヒッ!サラはノアのお姫様だからエクソシストなんかに渡さないよ!」

ジャスデロが続けて言う


ならもっと良い扱いをしろ!!!


2人はあたしの思いを無視してクロスを睨む



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