- TAEMIN - 短編
□小悪魔?天使?
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YOU.side
「僕が好きならほら。早く」
「ちょ、待ってテミナ…」
「出来ないならこのDVD返さない」
「〜…!わかったから!」
「ふふ…はいじゃあ早く」
テミナに夜、1人で見ようとしてたDVDを取り上げられた。
最近夜僕を構ってくれないから許さない、とテミナは言ってキスを要求して早5分。
私は渋々、テミナの柔らかな唇にキスをした。
「はい、返して」
ぱっとテミナの手からDVDを取り上げれば、テミナは唇をつきだして不機嫌を装う。
私はDVDをセットしながらテミナに最近の疑問を聞いてみた。
「テミナ、なんで最近そんなにSなの?」
ソファーの上でクッションを抱き締めてるテミナに聞いてみる。
「これが、本当の僕!」
はぁ・・・付き合いたての、あの可愛い可愛いテミナはどこへ─…
「テミナ、眠いなら寝ていいんだよ?」
「…眠くないもん」
映画もそろそろクライマックスって時、テミナの首がカクカクしてきたから聞いてみた。
「ほら、眠いんじゃん」
「しつこいなぁ〜…眠くない〜。それ以上言ったら襲うからね…」
「はいはい」
最初からこの映画はテミナには難しいと思ったんだ。
政治的な内容だし。
だけどテミナはきっと、まだ私との時間を共有したかったのか、ぴったり私にくっついてずっと手を握っていた。
それから映画に集中して。
エンディングになってテミナを見れば、スヤスヤと寝息を立てて可愛い寝顔をして眠っていた。
だけど手はしっかりと、私の手を握って。
最近どSだし、小悪魔だし我が儘で昔のテミナはもういないんだなって思ってた。
でも。
「テミナ、おやすみ」
本当はまだ。
可愛いテミナのままだよね。
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