- MINHO - 短編
□過保護は嫌ですか?
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YOU.side
“今日もいつもと同じ電車?”
夕方、電車通勤の私にいつも届くミノからのメール。
私の彼はマメ・・・というよりも心配性、あ。
過保護だ。
プシュー…と電車のドアが開いて人混みを割りながらおりる。
するとホームの前でポケットに手をつっこんで、キョロキョロとしている彼。
小走りで近付けばミノは私に手をふって。
ふりかえせば可愛い笑顔をする。
「お疲れさま」
「ありがとう。今日仕事は?」
「もう終わったよ」
今日は冷えるからはやく帰ろう、と然り気無く手を繋ぐミノ。
私はその手にひかれ、ミノの隣を歩く。
「明日仕事はやいんだっけ?」
「うん、だから送るだけですけど」
「そんな…1人で帰れるのに」
「出来るだけ1人で歩かせたくないんですよ」
姉さんは綺麗だから、と一言つけたすミノ。
ああ、可愛いなって。
愛されてるなって。
ミノの横顔見ながら幸せを感じる。
「ほんとミノって…過保護だよ」
「嫌ですか?」
「ううん、私は愛されてるなってわかるから嬉しい」
するとミノは恥ずかしそうにはにかんで、握っていた手を更にぎゅっと強く握った。
そしてぼそっと、ミノは言った。
「人混みじゃなかったら抱き締めてたのに」
ミノの言葉に私の頬は、ほんのりと赤くなった気がした。
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