- MINHO - 短編
□この子、甘くて。
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YOU.side
「はい、姉さんおいで」
ふわっ、とミノによって捲られた毛布の中に潜って私は一息つく。
いつも仕事が遅くまである私を文句ひとつ言わず、待ってくれる年下の彼氏。
「あ、スーツありがとう」
「いえいえ」
乱暴に椅子に投げ捨ててあったはずのスーツは、しっかりとハンガーにかけられていて壁にかけてあった。
そんな細かなとこも気を使ってくれるミノが、私は大好きだ。
「姉さんシャンプーの良い匂い」
ぎゅっと私を抱き締めてふんわり優しい笑顔をするミノ。
彼も私が、大好きだ。
「ミノ、いつもありがとね」
「はは、いきなりどうしたんですか?」
「なんだか急にミノが愛しくなって」
するとミノはちゅっと私のおでこにキスをして、こつんと自分のおでこを合わせた。
「僕はいつも姉さんが愛しいよ」
ああ〜…甘い。
ほんとにこの子、甘くて。
「ミノ、おいで?」
「?」
私は少し体を上にずらして、ミノの頭を優しく抱える。
いきなりのことでミノは不思議そうに、私を上目遣いで見た。
「今日はミノが私の腕の中で眠る日ね」
いつものお返しに。
私はそう言ってミノを見れば、目をとろん、とさせて私の胸のふくらみにちゅっとキスをした。
「姉さん…もう、好きすぎておかしくなりそう」
そう言ったミノの髪をくしゃり撫でて、私はゆっくり瞼を閉じた。
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