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□僕なしでも大丈夫かと
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ONEW.side





「キーヒョン、明日買い物に行くの?」
「そうだけどテミナも行く?」
「行く!」



「ジョンヒョニヒョン、ゲームしようよ!」
「おう!」



「ミノヒョン、コンビニ連れてってー」
「はいはい」



末っ子は甘え上手だ。

昔はまだメンバー同士がなれていなくて、何かあれば僕にくっついてきたテミナは今では。

てん、てん・・・と。
他のメンバーにも甘えるようになった。


それはそれでいいのだけれど・・・実は少し寂しい。


もう僕なしでも、大丈夫かと。




「オニュヒョン何してるの?」

「・・・あったか体操」


僕のそんな嫉妬にも気づかず、テミナは床暖の上でひとりゴロゴロしてる僕の隣にちょこん、と座る。


「僕もする!」


テミナはゴロン、と寝転びゴロゴロと僕の真似をする。

そんな呑気なテミナに少し苛立って後ろから軽く蹴る。


「Σいった!」

「お仕置きだ!」

「いきなりなんなのー」

「お馬鹿者にはお仕置きなんだ!」

「ひゃー、オニュヒョンくすぐんないでー!はははっ」


気づけよ。
僕の嫉妬に。



・・・・・・・・



「ねぇオニュヒョン…僕…なんかした?」


宿舎が静まり返った頃、部屋をノックされ立っていたのはテミナだった。

とりあえず入れと。
手招きしてみるもドアの前から動かないテミナ。


ちょっぴり今日は、いじめすぎたかな…



「もしかして昨日…オニュヒョンが楽しみにしてたチキン食べちゃったから?」

「違う」

「じゃあ…今日シャワーだしっぱなしにしたから?」

「違うって」

「じゃあ…

「ああ、もうそんなことじゃないんだよ」


苛々した様子で僕がそう言うと、テミナはびくっと肩を揺らして下を向いてしまった。




「ごめん…こっち、きて」


自分にかけてた毛布をあげてテミナが入れるスペースを作る。

するとゆっくりだけど、テミナはそのスペースに入ってくる。


「やだ…オニュヒョンに嫌われたくない」


テミナはそう言ってぎゅっ、と僕に抱きつく。


「テミナは…悪くないんだ」

「え?」

「僕が勝手にひとり嫉妬してるだけ。
最近僕だけじゃなくって…皆にも甘えるようになったから…」


…なんて僕は単純なのだろうと。
どんだけテミナに惚れているのだろうと。

久々に僕を必要としてくれてるだけで。


「あー…言いたくなかった〜…」

顔を手のひらで覆いながら仰向けになると、テミナは僕の方を見ながらきゅっと僕の服を握った。


「理由があるの」

「…理由?」

「昔は恥ずかしさもなかったんだけど、最近オニュヒョンと話すだけでも恥ずかしいんだ」

「・・・」

「…きっと好きすぎるんだよね、」



ああ、とんだ可愛い子を好きになってしまったみたいだ。

僕はテミナの前髪をかきあげてやわらかなキスを額におとした。


「テミナ以上に、僕は好きだよ」


だから必要以上に嫉妬もしちゃうし、もっと昔みたいに甘えて欲しいんだ。



「オニュヒョンに嫉妬してもらえるなんて、僕幸せっ」

「浮かれるな!」






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