- TAEMIN - 短編
□分厚い眼鏡の下
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彼と出会ったのは、
レンタルDVDショップだった。
私が好きな恋愛ドラマのコーナーは、アニメコーナーを通り越した所にある。
子供だけではなく、いい年をとった人まで。
ほら今日も…
(…高校生ぐらいかしら)
一番下の段の端から端までケースの裏の説明を読む、分厚いメガネをかけたの子。
既にかごの中には胸がでかくパンツが見えちゃってるような…いわば萌え系のDVDが沢山入っていた。
まぁ人それぞれだし。
こんなに見られてたら嫌だよね。
私は後ろを通り過ぎようとした。が、
ドンッ─…
「うっ…!」
彼がいきなり立ち上がるものだから、彼が背負っていたリュックが私に当たってしまい、
ヒールをはいていた私ははでに転んでしまった。
「いった〜…」
「あ…の、その…っ」
大体の人は手を差し出してくれたり何かしらしてくれるであろう。
でもさすがおたっきー。
動揺してDVDは倒すし、オロオロするだけ。
「大丈夫だから」
自ら立ち上がって彼が倒してしまったDVDを棚に戻す。
その間も彼は申し訳なさそうに口をぱくぱくしてるだけで話さなかった。