Anniversary
□嘘を塗り重ねた、愛。
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お前が幸せになるのなら、
君が幸せになれるのなら、
私は、
オレは、
お前を嫌いになれるんだろうか――――
君を諦める事が出来るのだろうか――――
「好きだ、クラピカの事が。」
キルアはクラピカと家で遊ぶという名目でクラピカの家に行き、決意していた事を実行に移した。
「私も、好きだ、よ…。」
クラピカが顔を赤くしながら俯いて返事をすると、キルアも顔を赤くしながらクラピカを抱き締めた。
「ありがとう、絶対幸せにする。
オレはクラピカとずっと、一生傍にいたい。」
「私もだ。
キルア、好きだ、愛してる。」
この恋がこんなにも叶った事に、なんの疑いも持たず、二人はただ、はにかむようにして微笑み、喜んだ。
誓いを二人で立て、ずっと一緒にいるとその日のうちに誓った。
二人でいればなんだって乗り越えられると思っていたし、二人でいるだけで幸せだと思っていた。
付き合ってからは毎日が幸せで、毎日が楽しくて、それがずっと、続くと二人は信じていたのに……、。
それなのに、別れは唐突に、前触れなどはなく、突然、訪れた。
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